強みをつくる 現場で客の生の声を聴く
寒い時期は、やはり温泉地は賑わいますね。温泉地の湯けむりを眺める観光客を見ると、「日本はいいな」と感じます。動きたくないような寒さでも、雪景色や湯けむりを眺めながらの温泉は皆心惹かれてしまいます。
温泉街には大小さまざまな旅館ホテルが建ち並んでいますが、お客様はそれぞれ口コミやSNS、雑誌などを頼りに一番泊まりたい旅館ホテルを選んで予約してくださいます。選ぶポイントは様々でしょう。予算に限りがあれば、一番希望とするポイントを吟味し厳選していくわけです。
温泉の泉質で選ぶお客様もいれば、お食事を一番に考えられるお客様、客室や館内設備にこだわりのあるお客様もいらっしゃるでしょう。
各旅館ホテルは、他とは違うものを提供できるような差別化を図っていかなければ、勝ち残っていけません。
ターゲットにする客層や年齢層、新規客獲得を狙うのかリピーターを増やしていくのか。考えられることはたくさんあります。
少なくとも、同じ温泉街の中で「これだけは一番」と言える強みを作っていかなければいけないと思います。
旅館ホテルは家族経営のところが多いと思いますが、現場を見ずに数字だけを見て文句を言う二代目、三代目オーナーも多いと聞きます。数字だけ見ていても勝ち残る策を見つけることはできません。現場に出てしっかりと日々の状況を見聞きし、お客様からの生の声も聞くことが重要です。
また、お客様は…
(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)
(トラベルニュースat 2025年2月10日号)
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