43億円投じ商品力強化 ホテルグランヴィア大阪
11月1日、ホテルグランヴィア大阪(大阪市北区)が19階の和食レストラン・日本料理「大阪 浮橋」と「なにわ食彩 しずく」、そしてフロント・ロビーを移設し、それぞれリニューアルオープンした。約43億円を投じて、2016年から着手している館内改装工事で今回が第1期となる。
大阪市内ではここ数年インバウンド需要が急増し、宿泊特化型ホテルの開業ラッシュが続く。今後約1万6千室の増室が見込まれる。JR大阪駅すぐに立地し、761室を有する同ホテルはここ5年間で約90%という高稼働を示している。宿泊人数は1983年の創業当時が年間約19万人だったのが、現在はその倍の約38万人になり、従来は約7割だったビジネス客が約5割に減る一方、レジャー客が3割から5割に増えた。もちろんインバウンド比率も2%から約30%と飛躍的に拡大している。
改装工事は、こうした状況に対応し、シティホテルとしての商品力を強化するとともに、差別化を図り、さらに需要の取り込みを図る、というねらいである。
レストラン2店舗はシティホテルの強みを発揮し、インバウンドの来日目的として関心が高い和食を充実させるためで、内装に加え料理を一新。
日本料理「大阪 浮橋」は店舗面積約297平方メートルで、伝統的な本格会席を提供する店舗として完全個室化。19階からのロケーションをいかし座敷3室、テーブル席10室を備え、2名から最大20名まで対応する。計92席。朱赤や金・銀などを日本古来の色彩を活用し、源氏物語にちなんだ店名「浮橋」と合わせて、個室を「桐壺」「浮舟」などと名づけた。サービススタッフは着物姿で応対し、日本情緒を演出する…
(井村日登美=ホテルジャーナリスト)
(トラベルニュースat 2019年11月25日号)
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