築百余年の古民家で地域活性 潮待ちホテル櫓屋
今や世界を恐怖におとしめている新型コロナウイルス。予想もしないことで、これまで活況を帯びていた観光業界もぱったり止まってしまった。キャンセルが相次ぎ、大阪市内のホテルの稼働率は約4割弱という。観光業界にとっては試練ともいえる状況だ。しかし、震災や経済不況などこれまでも耐えてきた、今も、これからも耐えられる、そう祈りたい。
そうだ。環境変化に敏感に影響を受け、弱いようにみえるが、意外と根性があるのが観光業界である。長い年月かけて観光を切り口に地域を活性化するには、相当の努力がいるし、忍耐もいる。これで終わりというのはなく、永遠に続けていかなくてはいかないのだ。継続は力なり、とは、まさに観光業界ではないか。
前置きが長くなったが、今回ご紹介する「潮待ちホテル 櫓屋」を運営する鞆スコレ・コーポレーション(広島県福山市)は鞆の浦にあって、創業約110年の老舗企業。「景勝館 漣亭」「鴎風亭」「汀邸 遠音近音」を展開している。
4軒目となる「潮待ちホテル 櫓屋」は、築約100余年の古民家を改装した古民家ホテル。潮待ちの港として、江戸時代の港の設備をはじめ町並みが往時のままに残されている「重要伝統的建造物群保存地区」に認定された、その一角にある。
鞆の浦は港町の歴史・文化・暮らしをテーマにしたストーリーが日本遺産に認定されており、瀬戸内海の多島美も含めて、恵まれた観光資源を持つ。ただ、広島市など比べ、インバウンドも少なく、入域客が伸び悩んでいる現状もある。そうしたなか、同社は長年、地域の活性化に取り組んできた。古民家ホテルもその一環ともいえる。
港町鞆には、多くの古民家が存在する。高齢化や過疎化も進んでいる現状をふまえて、残されている古民家をいかし、交流人口を増やすにはどうするのか。
そこで出てきたのが宿泊であった…
(井村日登美=ホテルジャーナリスト)
(トラベルニュースat 2020年3月25日号)
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