Go Toフェリー 外航再開まで船旅満喫
本格的なクルーズがようやく再開されていますが、現在、乗船できるのは日本籍船のクルーズ客船の日本国内クルーズに限られています。
外国船ではコスタクルーズが、3月に沖縄発着の台湾クルーズの募集を始めていたので昨年末に予約をしていましたが、2月になって催行中止の知らせがきました。まだまだ、観光で海外に出ることが難しい状況にあるためでした。
クルーズの世界では、業界を挙げて新型コロナウイルス対策のガイドラインを作成して、ハードもソフトも万全の体制を整えていますが、国境が実質的に閉ざされている状況が解消されない限り外航クルーズは復活できません。
海外のクルーズ客船の多くは、所有または運航する会社のある国とは別の国に籍を置いています。これは便宜置籍船と呼ばれ、その多くはタックスヘイブン国です。船舶の登録費用の安さをはじめ、各種の優遇税制を武器に、世界中から船舶の船籍の誘致をしています。便宜置籍船にすると人件費の安い国の船員をかなり自由に雇えるのも運航会社にとっては有利で、大型船では数十カ国の船員を使っていることも珍しくありません。
ただ、外国籍船の場合に不利なことは国内クルーズができないことです。これはカボタージュ規制という、国内輸送をできるのは自国籍船に限るというルールがあるためです…
(池田良穂=大阪経済法科大学客員教授)
(トラベルニュースat 2021年3月10日号)
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