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クリスマスクルーズの季節 ぱしふぃっくびいなす、ラスト✕マス航海へ

比較的長い旅行というイメージが定着している日本船のクルーズですが、12月には1―2泊程度の短いクルーズを「クリスマスクルーズ」と銘打って実施するのが定着しています。それも約1カ月の間に、関東、中部、関西と場所を移して実施するので、クルーズのリピーターだけでなく、都会に住むクルーズ初心者でも気軽に乗ることができ、日本のクルーズマーケットを広げる効果も大きいと考えられます。

例年ですと邦船3隻が行いますが、今年は「にっぽん丸」が12月中旬から47泊のモーリシャスクルーズを行うため、クリスマスクルーズを行うのは「飛鳥Ⅱ」と「ぱしふぃっくびいなす」の2隻で、両船で計15回が計画されています。東京発着、横浜発着、名古屋発着、神戸発着の無寄港クルーズ等のほか、横浜―神戸、横浜―名古屋、名古屋―神戸といった発地と着地の異なるクルーズもあり、選択肢が多いのが嬉しいところです。

料金は1泊当たり5―6万円からと高めですが、移動、宿泊、全食事、ショーなどのエンターテインメントまですべてを含んだ料金ですから、陸上での同じような企画に比べても決して高くはありません。

筆者も幾度か日本船のクリスマスクルーズを楽しんだことがあります。まず船内に入ると、優雅な室内演奏で迎えられ、ロビーには大きなクリスマスツリーなどの飾りがあり、船内はクリスマス一色です。年甲斐もなく子どものころを思い出して心はうきうきとしてきます。

部屋に入って、まずはスケジュールの記載された船内新聞に目を通して、自分自身の予定を組み立てます…

(池田良穂=大阪府立大学名誉教授・客員教授)

(トラベルニュースat 2022年11月10日号)

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