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フェリーによる日本海クルーズ

クルーズとは客船による洋上周遊旅行のことを指しますが、1980年代にバルト海で定期フェリーを利用して船旅を楽しむ需要が生まれて、クルーズフェリーと呼ばれるようになりました。このビジネスモデルは欧州各地にも飛び火して一大産業になっています。日本でも、こうしたフェリーを利用した観光旅行が次第に浸透しつつあります。

クルーズ客船との大きな違いは料金体系にあります。クルーズ客船は、移動、宿泊、食事、エンターテインメント等を含んだ、いわゆるオールインクルーシブの料金ですが、フェリーの場合には移動と宿泊の料金を運賃として支払い、食事等は別料金となっています。陸上施設で言えば旅館とホテルの違いということになるでしょうか。

船旅の楽しみの1つが、大海原を潮風を浴びながらの航海そのもので、水平線から昇る朝日や、沈む夕陽を眺めるのも素敵です。フェリーの場合には、夜に出港して朝に到着する航路が多く、昼間の航海を楽しめるものは少ないのですが、関東と九州や北海道、中京と北海道、関西と北海道、鹿児島と沖縄を結ぶような1千㌔を超える航路では、長時間の昼間の航海を楽しめます。

今回ご紹介するのは、福井県の敦賀港と北海道の苫小牧東港を結ぶ新日本海フェリーの大型船「らいらっく」の船旅です。途中、新潟と秋田に寄港する便で、航海時間は31時間あまりです。同社は、舞鶴と小樽、敦賀と苫小牧東港の間に直行フェリーも毎日運航しており、航海時間は20時間ほどですが、あえて航海時間の長い途中寄港便を選んだのは、2日間も昼間の航海を楽しめることにありました。

この船にはファストフードコーナー、カフェテリア・レストラン、グリルと3つのレストランがあり、好みに合わせて選ぶことができます…

(池田良穂=大阪府立大学名誉教授・客員教授)

(トラベルニュースat 2025年6月10日号)

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