スマホ=ゲームの貧困な発想 デジタルツールは大人が学べ
私が大学の授業で日々スマホを使っていることを話すと、いまだに驚かれます。
一方で、香川県では18歳未満のスマホ使用は1日1時間という条例を可決したとか、浜松市では教員は職員室以外ではスマホ禁止とか、日本は石器時代か、というようなニュースが流れてきて、こちらのほうが驚いてしまいます。
大学入試も文章問題の是非とか生産性の低い議論が繰り広げられていますが、日本の学校ではテストは相変わらず紙が常識なので仕方ありません。PCなどのデジタル機器を使った入試をすれば済む話だと思うのです。AIを活用しリアルタイムで解答を判断していけば、テスト終了時点で合否もわかるし、採点の手間もかかりません。
スマホを使うのはネットゲームをするためというのが大人の常識らしく、授業中はしまえと指示されますが、それは、ペンと辞書をしまえと言っているのと同じだということに気づいてほしいと願うばかりです。授業中にネットゲームをするとすれば、授業がつまらないからです。先生方がスマホ禁止なのは、スマホを使って盗撮するからという真面目な理由には、もう返す言葉も思い浮かびません…
(井門隆夫=井門観光研究所代表取締役)
(トラベルニュースat 2020年1月25日号)
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