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旅館業界での活動の思い出2

全旅連の青年部長を2年間務めた後、全旅連の親会の委員会活動に取り組んでいましたが、当時の旅館業界には長年の悲願として「料理飲食等消費税の廃止」という大きな政治的な課題がありました。

この「料飲税」は、昭和14年に当時の日本軍が実質的に統治していた中国東北部とソ連の国境で「ノモンハン事件」という紛争が起きていたころに制定されたものです。軍国主義が台頭する中「兵隊さんが異国で命がけで戦っている時に旅館や料亭、遊郭などで飲食、遊興をする輩は不埒だ! 特別に税を徴収しろ!」という、まさに懲罰的な税として「遊興飲食税」が生まれ、この税がその後「料飲税」と名称を変え、都道府県の税収として位置づけられました。

一方で、我が国の財政や経済は第二次大戦後の高度経済成長期から脱して爛熟期に入っており、新しい税収の体系として国会では「売上税」とか「消費税」が議論され昭和63年、消費税が正式に発足しました。

旅館業界では、これを機に「料飲税は廃止されるのではないか」との希望的な観測は裏切られ、都道府県税として「特別地方消費税」とさらに名称を変えて残り、毛皮や宝石の奢侈税(15―20%)も3%に統一されたのに、消費税=3%+特別地方消費税3%の二重課税、差別的な税制となりました…

(小原健史=全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会特別政治顧問)

(トラベルニュースat 2018年2月25日号)

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