江戸川乱歩原作のお芝居
僕のようにサブカルチャー的演劇もなるべく見に行こうという人を集合Aとする。
また江戸川乱歩の世界をこよなく愛する人が集合B。
それで、二つの集合がダブるAかつBの部分、ここに身を置くものには、やや辛いのがこの1、2年のこと。なにしろ乱歩の原作をモチーフにした演劇やパフォーマンスの多いこと。付き合っていたら、小遣いがなくなっちゃう。
今年だけでも『孤島の鬼』あり『恐怖王』あり、『芋虫』ありで枚挙に暇がない。
メジャー系でも、黒木華が主演した『お勢登場』などは、なかなかの傑作だった。それに2018年新春早々には中谷美紀の緑川夫人、井上芳雄の明智で大作の『黒蜥蜴』(三島由紀夫脚色)が待っている。
乱歩さんの世界は、倒錯していて、グロテスクへの傾き、ほのかな男色趣味、名探偵登場の華やかさなどがあって、いかにも舞台的だ…
(松坂健=跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授)
(トラベルニュースat 2017年10月25日号)
続きをご覧になりたい方は本紙をご購読ください
観客力一本勝負 の新着記事
- 「東京オリンピック2020」 選手たちも納得? やはり五輪は傷が多すぎた(21/08/31)
- 夏になると思い出す「1998年夏の甲子園」 あの年の夏は、松坂のものだったなあ(21/07/29)
- 「東京大規模接種センター」 自衛隊のオペレーション能力に感心(21/07/01)
- 「超近間湯治の拠点にぴったりな宿」 大浴場付きドーミーインの行き届いた配慮が素晴らしい!(21/05/31)
- 「創刊101年記念展『永遠に新青年なるもの』」 日本のシティマガジンの元祖―新青年誌400冊を回顧(21/05/06)
- 「DAU.ナターシャ」 度肝抜かれる映画製作手法!ソビエト暗黒史描く(21/03/31)
- 「第55回スーパーボウル」 25歳対43歳、QB対決の結果は?(21/03/03)