「平成細雪」 四姉妹の描かれ方は?
今回は谷崎潤一郎の世界を現代に蘇らせるという大胆な試みに挑戦したNHK―BSのドラマ『平成細雪』だ。
戦争の足音が微音から少しうるさく聞こえはじめた昭和10年代の兵庫・芦屋と大阪・船場。そこに生きる旧家蒔岡家の四姉妹のたたずまいを描いただけの淡々とした小説を僕がなぜ好むのかを説明することは、このプチコラムではとても無理だが、とにもかくにも、僕の日本文学ナンバーワンだ。だから、映画化や舞台化はなるべく見るようにしている。きれいな女優さんが華やかなお着物をまとって出てくれるだけで十分なのね。
時代設定は平成4年から平成6年という設定。バブルが崩壊し、当主が世を去り、会社も人手に。だが、蒔岡の家だけはなんとか残り、昔のままの暮らしぶりを続けている。
長女・鶴子を中山美穂、次女・幸子が高岡早紀、三女・雪子を伊藤歩、そして末娘・妙子を中村ゆりが演じる。僕はいとはんが一番の好み…
(松坂健=跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授)
(トラベルニュースat 2018年2月25日号)
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