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「メメント・モリ展」 死を鑑賞する展覧会

折原一(おりはら・いち)さんといえば、ひねった趣向で読者を唸らせる異色の推理作家として、本紙読者のなかにもご愛読の方もおられるだろう。

密室ものが大好きで、どんな犯罪現場も密室にしてしまう黒星警部シリーズ(代表作『七つの棺』)などはチャーミングだし、一方で『倒錯のロンド』など、小説が書かれている叙述スタイルそのものに罠をしかけたどんでん返しものの達人としても知られる作家だ。

1951年生まれ、早稲田大学卒業後、JTBに入社、その後JTB出版で「旅」の副編集長を勤めていた履歴があるので、まんざら観光業界と無縁な人ではない。

そんな折原さんの趣味が、推理作家らしい一種異様なものなのである。端的に行って「死のアーツ」のコレクターなのである。

いちばん初めのきっかけは自宅そばの骨董屋さんが閉業するのに、処分しきれない骸骨(しゃれこうべ)のオブジェがあって、それを一括して引き取ったこと。以来、骸骨の描かれた絵画などを集めるようになり、そこから死をテーマにした画家、石田黙を発見。その人の全作品の収集に乗り出した…

(松坂健=跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授)

(トラベルニュースat 2018年10月25日号)

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