観客力一本勝負コラム
「アガサ・クリスティーの世界」 「コト」に飢えている国民? イベント完売
9月3日にスタートしたばかりの帝国ホテルのレストラン企画『アガサ・クリスティーの世界を味わう 英国アフターヌーンティー』が予約開始早々から、イベント終了時の10月31日の分まで、休日、平日問わず、全席完売。 これにはちょっと驚いた。 ...
「歌舞伎座」 5か月ぶり興行再開、初日の客の入りは?
このコロナ禍で苦境に立たされている代表が観光と外食産業と言われているが、もっと厳しいのは劇場、興行の世界だろう。 先日、歌舞伎座が再開した。座席数を半分にし、大向こうの掛け声なし。拍手のみなどのルールをお客に科している。 料金が...
「『旅行産業論』特別授業」 デジタルデバイドの僕だってZOOM体験
大学を辞したのが昨年の3月。やめた時は、少し未練が残って、あと2、3年やらせてもらえないかな、と思っていたのだが、一年経って、昨年定年になって本当に良かった、と宗旨替えしている。 というのも、やめて一年、新型コロナウイルスで世の中がこ...
「ブルーインパルスの編隊飛行」 不断の訓練がなせる業、エールフライトに拍手を!
なにせイベントというものが行われていないのだから、観客力もテレビ鑑賞以外発揮できないものかと思っていたら、思いがけない大空のショーが見ることができた。 5月29日、ブルーインパルスの東京上空、編隊飛行があった。名目は新型コロナと戦って...
「駅ピアノ」「空港ピアノ」 何気ない風景に心休まるドキュメンタリー
ちょっとした病で、入院生活を余儀なくされたので、連載1回分、お休みさせていただいておりました。無事、退院できたので復活というわけだけれど、さて、困った、「観客」になりに行くイベントも劇場も何もない事態! 第一、なるべく家から出るな、と...
「リーマン・トリロジー」 アメリカ金融資本主義の興亡を「詩劇」で表現
最近はブロードウェイの芝居でも歌舞伎でも、実際の舞台を映画に撮って、それを後悔するシアターライブというジャンルが生まれている。 たった一回こっきりの演劇に、再現性を与えようという試みだが、本物の演劇体験とは違うものの、台本や演出の素晴...
「『アラビアのロレンス』 完全版」 青春を取り戻せる「午前十時の映画祭」
シネマコンプレックスの大手、TOHOシネマズが一部の映画館で「午前十時の映画祭」という番組をやっていることを知っている映画ファンは多いと思う。かつて見たことのある名画をテレビ放映やDVDで見るのではなく、大型スクリーンでもう一度体験する。と...
「美内すずえ作 歌劇『紅天女』」 壮大なオペラとして上演された長篇コミックの劇中劇
歌劇『紅天女』を見てきた。と言っても、フーンとしか反応がない人は、サブカルチャーに無縁な人だと思う。 『紅天女』とは、ついに世紀をまたいでしまった超大河演劇ロマン『ガラスの仮面』(略称ガラカメ)の中に出てくる劇中劇なのである。 ...
「ジェームズ・ボンドが愛した朝食」 美味しくも、もう少し「お遊び心」がほしい
このコラムの連載開始の時のテーマは、2006年、ダニエル・クレイグの映画「007 カジノロワイヤル」についての感想だったように記憶する。当時、毀誉褒貶だった金髪で、どちらかというずんぐりむっくり系のボンド登場で大きな話題になってなっていたが...
「シャーロック」 おディーン様のホームズ、うるさ方ファンも納得
エンターテインメントを作り出すための基盤になる作品やコンセプトというものが、この世の中には存在する。 とにかく、ときどきそのコンセプトを応用、変化させ、新趣向にしたりして何度でも蘇ってくる、いわば文化のインフラみたいなものがある。 ...