観客力一本勝負コラム
「この道」 西村京太郎さんがあっけらかんと語る京都祇園の姿
帝国ホテルの京都出店が決まった。 場所は祇園甲部の歌舞練場にある弥栄会館の活用。まず、歌舞練場の耐震構造化の工事に2年かけ、その後大々的にみやこをどりをやって、それからホテル着工だから完成は相当先だが、帝国が祇園というロケーションをバ...
「千葉・天保水滸伝めぐり」 玉川奈々福師匠と行く“浪曲の旅”
え、いまどき浪曲? と、首を傾げるお方は、若干、時代遅れ。 いま、浅草の木馬座はじめ浪曲を常打ちする小屋は満員御礼が当たり前。これから触れる女流浪曲師、玉川奈々福さんの公演などはプラチナチケットで、ほとんど瞬殺状態。 この...
「能公演」 日本・ポーランド修好百年記念公演に参加
ポーランドに行ってきた。 というと、なんでまた、と問われることが多いのだが、日本とポーランドの修好百年を記念しての国際交流事業に便乗しただけの話だ。 実は僕の家内がお能を習い始めて7、8年になる。師匠は観世流の寺井榮先生といって...
「松田聖子コンサート2019」 シングルA面だけのコンサート
またまた我が年齢をかえりみず、今年も松田聖子コンサートに出かけてしまった。 いまだにこんな青春歌謡に酔ってるのかね、とバカにされそうだが、好きなものは仕方ないじゃないか。と、開き直って会場に来てみると、結構、おっさんの一人客もいる。さ...
「時代—立木義浩写真展」 心やさしきカメラマン60年の軌跡がここにある
誰だったか、大女優さんが日本を代表する二大カメラマンに連続してポートレートを撮られる仕事があったそうな。そのふたりとは片やスナップ写真の巨匠、木村伊兵衛と、片やドキュメンタリー写真の社会派、土門拳。女優さんはどちらがいいとか決して言わなかっ...
「きのうなに食べた?」 平成・令和に甦った小津映画
ゲイカップルの日常を描いたテレビ東京の「きのうなに食べた?」が大ブレーク中。 弁護士の西島秀俊と美容師の内野聖陽は、ゲイのパーティーで知り合い、今は2LDKのマンションで同棲生活をしている。西島の方はゲイであることを隠すつもりはないが...
「ショーケン、萩原健一さんの死に思う。」 腹八分目の人生なんて、くそくらえ!
黒澤明監督のあまり褒められない映画『デルス・ウザーラ』について、「あれは、カスタネダのドン・ファン本やラテンアメリカ文学のマジック・リアリズムと似ているんですよ。(中略)ウザーラが森の神の虎を撃ってしまって、眼が見えなくなる。あれは『大菩薩...
「勝海舟の会・板橋宿ウォーク」 たった2.4キロを4時間かけて歩く楽しみ
友人からの勧めもあって、「勝海舟の会」に入会した。昨年、司馬さんの作品の長短編のすべてを読んで(本当だよ)、『司馬遼太郎全作品徹底ガイド』という本を書いたほどだから、案外、歴史好みだし、幕末維新はとくにストライクゾーンだ。今から44年前、新...
「奈々福、独演」 ヨッ!日本一! 観客力の掛け声で盛り上がる浪曲界のジャンヌダルク
玉川奈々福さんの名前を知らないようじゃあ、世間ずれもはなはだしい。 あの浪曲界のジャンヌダルクというべき女傑。公演のチケットは瞬殺で売り切れる。一度聞くとはまって常連になる人の多いこと。僕の知り合いもファンクラブに入会している人が2、...
「ハリウッド・フェスティバル・オーケストラ」 アーティストと名乗る歌手がすべてをぶち壊し
同じ愚痴を何度も言うのはどうかと思うけれど、コンサートやリサイタルでの演目は、つくづく観客が「聴きたい」ものを中心にして、演者が「聴かせたい」ものは控えめにしてほしいものだ。 お正月、景気づけに横浜まで出かけて「ハリウッド・フェスティ...