講釈師、揺れる機内でビビる 「オチ」ないですけど…何か
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先日、ありがたいことで文化庁主催の「文化芸術によるこども育成総合事業」で屋久島の小学校へ寄せていただきました。つまり、学校出張公演です。
移動は飛行機ですが、機内アナウンスで「視界が不明瞭のため、万が一の時には、鹿児島空港、または伊丹空港まで戻ります。ご理解ください」と機長の言葉。
「今時の飛行機で、視界が不明瞭で引き返すとは珍しい」と、何気になく窓の外を見れば、まわりは分厚い雲で覆われており、高度を下げ始めたその直後に、激しく揺れ続けます。その揺れに、機内で乗客の悲鳴が上がるほど。
僕自身も「あ、墜落する」と思うのと同時に、
「旭堂南龍を囲む会の会報誌の原稿〆切を守った当日に限って、こんなことに巻き込まれるやなんて、慣れへんことはするもんやない」(〆切は守りましょう)と考えたり、または「朝ドラの『スカーレット』結末まで観たかったなぁ」
さらには「せや! 冷蔵庫のポッキー食べ切ってなかった!」。様々なことが思い起こされます。
あきらめかけた時に、ドン!と音を立てながら、屋久島空港に着陸しました…
(旭堂南龍=講談師)
(トラベルニュースat 2019年12月10日号)
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