「すべての人」を対象にG20から万博へ
まずは、2日間にわたって開催されたG20大阪サミットが無事終了したことを喜びたいですね! 大阪サミットでは「安全・安心な会議環境を確保すること」を発信していたので、主要国首脳を守るのは当然ですが、子どもたちも守られていました。大阪市立の学校はすべて休業措置。多くの府立校も休校で、インテックス大阪に近い大学は、立ち入りさえ禁止でした!
大阪サミットの開催中に事件や事故が一件もなかったことは本当に喜ばしいことです。ところが終えんにちょっと笑えない小さな「ミス」が発せられました。笑いのセンス? はっきり言ってシャレが滑ったのでしょうね。
今、社会の関心事である「障害」、障害者差別解消法にある「合理的配慮の提供」や「障害の社会モデル」を考える今だからこそ「配慮が足りない」という反応も当然のこと。しかし戦国の時代はすでに過去の歴史です。純粋に太閤秀吉が建てた大阪城に登ってみたい! どんな景色が広がっているの? みんなの期待は大きく膨らみます。障害のある人や高齢者の純粋な声に当時の担当者は真摯に耳を傾け考えた末に88年前の天守閣内にエレベーターを設置することにしたのでしょう。もし忠実に復元されていたら誰も足を運ぶことはなかったかもしれません…
(喜山光子=公益財団法人日本ケアフィット共育機構)
(トラベルニュースat 2019年7月10日号)
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