「ジェロントロジー(齢創学)」を考える
改めて「ジェロントロジー(Gerontology)」について考えています。ジェロントロジーとは、ギリシア語のGeron(老人)とlogia(学)という言葉からの造語で、「加齢」「老いる」そして「死」までを含む包括的な学問と捉えています。
人間は「加齢」に伴い身体の衰え、体力の減退が見られ、これまでやれていたことができなくなっていく「身体の機能低下」、心身のバランスが上手く取れないことが多くなる「心理面の機能低下」、そして超高齢社会の中にいる私たちがこれからの社会で準備不足と考えられることは何なのかなど、様々な問題と直面していきます。
皆さんは自分がどんな高齢者になっていくのか、どんな高齢者になりたいのかを想像したことはありますか? 人生100年時代を迎え、さらに長寿化が進むことを想定しながら、生きがいある生活を送っていくために、一人ひとりが生まれてから死を迎えるまでの人生を健康に過ごし、より生活の質を高めながら暮らしていける、明るい社会を目指しています。
私たちはジェロントロジーを自ら「齢」を創造する学問「創齢学」として考えています。年を重ねることを恐れず受け入れて、社会と共存共生していくためにどう生きていくのか。これからの一人ひとりに必要な学問です…
(喜山光子=公益財団法人日本ケアフィット共育機構)
(トラベルニュースat 2025年2月10日号)
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