「好奇心」をもって旅に出よう
はるか以前、私が学生だったころ、恩師に連れられ、かばん持ちとしてよく旅をしました。京都で芸者をあげたり、各地の温泉に行ったり。いろいろな体験をさせていただきました。その時、人数が少ない時の宿泊代はすべて恩師持ち。貧乏学生にはありがたいことでした。その時「将来、同じ立場になった時、同じようにしてあげなさい」と教えられました。
そんな旅先でご一緒した大先輩から電話がかかってきたのが、それから25年後。民間企業で働いていた私がその電話をきっかけに大学で教える道に入ったのです。人生どこでどういう偶然が待ち受けているか、わからないものです。
恩師と旅をして数十年が経ち、今こそ恩返しができる時とばかりに学生を連れ出してよく旅をしています。新型コロナで家に籠もるなんてもったいないと、自粛明けには毎週のように出かけています。人数が少ない時は、もちろん私持ち。そしてまた同じように、将来同じことをしなさいと伝えています。
すると、驚くことに旅先で学生たちの人生が拓けていくのです。海外に出かけると必ず数人は翌年休学して海外に働きに出て、人生のきっかけをつかんできます。そのうちの1人は今夏、旅館を1軒任されて運営をします…
(井門隆夫=高崎経済大学地域政策学部観光政策学科教授)
(トラベルニュースat 2020年7月25日号)
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