消去法人生を歩む子どもたち
最近「結婚したくない」という女子の声をよく聞くようになりました。人間関係が面倒、ひとりが楽、という理由のようです。それも個性なのでとやかく言うことではないのですが、社会に問題があることは認識しておかなくてはいけません。
少子化の帰結として、若者の自己肯定感の低下が指摘されています。自分に自信がない割に承認欲求は高く、他者と協働せずに自分でなんでもやってしまう若者たち。幸せな家庭に育ち、実家にいることが幸せで、他者をなかなか心から信じることができません。
その結果、家庭、育った町という小さな世界で生きていくことを目指しています。希望する職業は、地方公務員…。それがいけないというわけではありません。ただ、理由が「安定しているから」と聞くと、それは違うと言いたくなります。地方消滅が囁かれる中でどれだけ公務員がたいへんな職業か。他者と協働しながら、自己犠牲の精神で働き続けなくてはいけない仕事です。
観光も人気があります。なぜなら、お客様の笑顔に触れられるからと。もっとストレートに言えば自己の承認欲求をお客様に満たしてもらえるからと言い換えることができます…
(井門隆夫=高崎経済大学地域政策学部観光政策学科教授)
(トラベルニュースat 2020年11月25日号)
- 宿泊税は定率にすべきだ!(25/03/27)
- 「100年後も雪国であるために」(25/02/27)
- 旅を経験する奨学金の創設を(25/01/28)
- 万博の年に思う子育てと観光(25/01/06)
- 昭和100年に令和7年を思う…(24/11/28)
- “考えない”が観光業にしわ寄せ(24/10/28)
- 旅で感じた地球と学生の“異変”(24/09/27)