未来への道標コラム
マイクロアグレッション
福井県池田町の移住者に向けた「池田暮らしの七か条」が話題になっていました。思い込みや雰囲気だけで移住しないようにという趣旨で作成されたものですが、都会暮らしを地域に押し付けないこと―といった表現に賛否両論が巻き起こりました。この事件には現代...
人材と経済の循環を作る
昨年発表された岸田政権の「新しい資本主義」の評判が高まらないようです。少子化と格差を生んだ新自由主義と決別し、新しい官民連携のもとにデジタル化と地方創生を勧めようというもので、評価されてもよい気もします。言葉だけでぴんとこないからだと思いま...
世代交代が本格化する2023年
2023年、日本にとって結界となる年の幕が明けました。ついにやってきた23年は、今世紀最初で最後の世代交代の年になります。 昨年までの最多人口年齢は団塊の世代の74歳でした。23年は団塊ジュニア世代の50歳まで2まわり下がります(国立...
上から目線「サービス=無料」
「旅館は好きですし、将来旅館を経営してみたいと思うけど、旅館で働きたくない」。そんな学生が増えています。学生時代に旅館で働き、旅館の魅力や課題を理解している彼らは、旅館ではなく、コンサルや周辺事業に就職していきます。それはなぜか。 ひ...
他者を知り共感・贈与・投資を
観光の目的って何でしょうか。「癒し、遊び、ストレス発散」。学生に聞くとそんな答えが返ってきます。これらはすべて消費者の視点。観光を生産者の立場で定義できれば卒業なのですが、なかなかできません。 一例として、エルサレムで観光の再構築を説...
“生産者育成”は社会が担う
消費者の立場から生産者の立場へ。大学在学中の視点転換を学生の目標にしています。入学時には消費者の立場しか知らない学生が、卒業時に多少でも生産者の目線を持って社会に出てほしいという願いです。しかし、生産者の立場への気づきは難しく、消費者のまま...
ベトナムから日本を俯瞰してみた
2年半ぶりにやっと海外に行くことができました。私は定点観測地としてバンコクのゲストハウスと、アジア各地のエコロッジを廻り歩くことで新しい発想のインスピレーションを得ることにしています。 この夏はベトナム北部で8つの少数民族が暮らすエリ...
地方に人口を還流する観光を
元首相の暗殺という警告的かつ挑発的な事件は、真犯人の綿密な計画によってタイミングよく実行されたようです。今後3年間で改憲と増税に向かわせることにより、東アジアのパワーバランスに変化をもたらす計画の続きを私たちは数年後に見ることになるのでしょ...
観光は公共性の高い社会資本
世界の労働人口比率がついにピークを越え、世界中がインフレに向かっています。人口構造上、労働人口が減ることで労働者が強くなり、賃金は上昇して長期的に物価は上昇するという論理は、イギリスの経済学者グッドハートが著した「人口大逆転」でも述べられて...
共倒れマーケティング脱却を
今ほどマーケティングが必要な時代はありません。日本経済で数十年にわたり欠如しているのが、新しい需要を顕在化させるマーケティングです。マーケティングをひと言で表せば「あったらいいなを作る」こと。それも、自分と同性・同世代以外の需要を作ることで...