はびこる「やることだけ」
これまでDMOの各部門別に必要とされる人材の専門的な能力やスキルについて解説してきましたが、今回は私が先日参加した某自治体の観光推進会議に話題を変えます。
仕事柄、全国各地の様々な会議や委員会などに参加させていただく機会があるのですが、だからこそ議論の内容や差異について気がつくことが多くあります。今回参加した会議の議題は自治体が推進する観光政策でした。冒頭から政策に関する意見より、委員の所属する組織や団体の代表者として我田引水的な要望が多く、残念ながら個々の陳情合戦のようになってしまいました。
ところが、議題のテーマが大河ドラマと朝ドラ誘致による知名度向上になった途端、ほぼ全員の意見が賛成で一致しました。まるでその様子が「大河ドラマと朝ドラが来れば、我が地域は何もかもすべて上手くいく!」と妄信されているように見受けられたので、私からは過去のドラマの舞台になった地域の経済や人口などの推移を数字で示しながら、大河ドラマと朝ドラの効果は一過性であり、何もしなければ放送時がピークで継続しないことを指摘しました…
(山田桂一郎=まちづくり観光研究所主席研究員)
(トラベルニュースat 2017年11月25日号)
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