各部門支える組織運営の要
これまでDMO(Destination Management Organization)運営に関わる人材に必要とされる専門的な能力とスキル、基本的な人物像について部門別に解説してきました。今回は全4部門(マーケティング部門、戦略推進部門、業務・IT部門、事業管理部門)の中で、組織運営の要となる事業管理部門についてです。
役割は他の組織・団体などとそれほど大きな違いはありません。組織要件定義(必要に合わせて再編成)、予算策定と事業収支管理、財務・税務の実務、人材要件定義と必要な人材獲得に向けた採用と育成です。
DMO独自の役割としては、地域全体の活性化推進に関する資源の管理(棚卸、再配分の計画・調整など)があります。また、DMO人材のプールとともに地域資源を維持するために地域全体での投資最適化も図らなくてはなりません。
そして、この部門に必要とされる人材の専門能力とは「財源管理や経理業務の遂行能力、時期や成熟度に応じた事業計画の立案能力、経営資源(人材、資金など)の最適配分のための基準を設定・実行する力」とともに「事業収支管理、組織・人材管理、経営資源管理、財務面の素養」の要件を満たすことが求められます…
(山田桂一郎=まちづくり観光研究所主席研究員)
(トラベルニュースat 2018年4月25日号)
- 人手不足の問題 成果に応じた待遇必要(24/10/31)
- テーマパークの転換 「量から質」で高収益を生む(24/10/02)
- 世界水準の国立公園化 ワンストップ窓口で地方旅行社に商機(24/09/02)
- 国内旅行の現状 物価高に無関係な層ねらう(24/08/02)
- 道路運送法の運用改善 旅行会社主体で地域観光交通マネジメントを(24/07/02)
- インバウンド対応 クレジットカードが使えない(24/05/30)
- アジア富裕層の獲得 インドネシアに「ジャングリア」のライバル(24/05/07)