世界水準のDMO検討会11 安定的な財源の確保に大きな課題
当連載も今回で200回を迎えることになりました。当初はここまで長期連載になるとは思っていなかったのですが、今日まで休まずに連載を続けることができたのも、ひとえにトラベルニュース読者からのご支持とともに編集部の支援があったからこそです。紙面をお借りして皆様に心から感謝申しあげます。
それでは今回は「世界水準のDMOのあり方に関する検討会(以下、検討会)」の中間とりまとめ「Ⅱ.DMOが抱える共通的な課題について」の「ⅱ.DMOの組織・財源・人材(人材育成)について」の項目の中で検討会が最も懸念していると指摘した「財源について、多くのDMOでは安定的かつ多様な財源の確保の点で課題を抱えている。特に受益者負担の視点を踏まえた特定財源の確保の取組の例は少数に留まっている」を取り上げたいと思います。
日本版DMOの登録要件には「安定的な運営資金の確保」として「日本版DMOが自律的・継続的に活動するための安定的な運営資金が確保される見通しがあること。※資金確保の手段としては、収益事業(物販、着地型旅行商品の造成・販売等)、特定財源(法定外目的税、分担金)、行政からの補助金・委託事業等が想定されます」と明記され、主に収益事業による自主財源の確保が求められていました…
(山田桂一郎=まちづくり観光研究所主席研究員)
(トラベルニュースat 2019年11月25日号)
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