Go Toトラベル 残り3カ月、今から準備を
今月からGo Toトラベルに1390万人の人口を抱える東京都が適用になり、旅行した際に付与される「地域共通クーポン」と飲食店を支援するGo Toイートの運用も開始されました。その効果が表れたのか、今月最初の日曜日(4日)には全国的に観光地が賑わったことや交通機関の混雑ぶりなどを各メディアがトップニュースとして伝えています。
前回、旅行者の気持ちの変化とともに市場が戻りつつあることを日本交通公社の調査結果(新型コロナウイルス感染症流行下の日本人旅行者の動向・1−6月の推移)をもとに解説しました。Go Toトラベル運用実施からも約2カ月経ち、少しずつ観光・旅行業界への影響が見え始めています。
メディアの報道の中にはGo Toトラベルの効果に対して否定的な意見もあり、特に割引額が大きくなる高価な宿泊施設に利用が集中することで廉価な宿泊施設への影響が少なく、利用者も家計に余裕のある人たちだけに恩恵が偏っているのではないかと指摘されています。
14日に観光庁が発表したGo Toトラベルを利用した宿泊プランの価格帯データを見る限り、約6割は1万円未満であり、価格帯を1万5千円未満に広げた場合は利用者全体の約8割となることからも、決して高価格帯の宿泊施設だけに利用が集中していないことが分かります…
(山田桂一郎=まちづくり観光研究所主席研究員)
(トラベルニュースat 2020年10月25日号)
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