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コロナ報道を疑う 医療体制の強化こそ必要

※記事は4月22日現在。

首都圏1都3県に発令されていた緊急事態宣言が先月16日に解除されたのも束の間、その後わずか3週間で東京都、京都府、沖縄県に対して「まん延防止等重点措置(以下、まん防措置)」が適用されることが決まりました。しかも、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県の4県にも今月20日からまん防措置が適用され、現在は10都府県内で陽性判明者が再拡大している市町が対象となっています。

期間中(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県が4月12日から5月11日、京都府、沖縄県、宮城県、大阪府、兵庫県は5月5日まで)の対象地域内では大型連休中の集客が見込めなくなったことで、これまで何とか生き延びてきた事業者も感染拡大地域との往来自粛により、さらに苦しい経営状況へと追い詰められることになります。今後、まん防措置の期限となっている5月初旬までに陽性判明者数が減少に転じれば良いのですが、現在の状況が長引くことになれば、東京オリンピック・パラリンピックの中止も現実問題となりそうです。

ところで、多くのメディアはワクチン接種の遅れが新規陽性判明者を増やし、変異株による感染で死者が激増していると解説していますが、それは本当なのでしょうか?

確かに世界一のワクチン接種率(2回目の接種済みの国民比率)51%を誇るイスラエルは、新規感染者数が最悪時の990人/日(人口100万人当たり=以下の数値も同様)からワクチン接種キャンペーン効果により3月末には96人/日と約10分の1まで減少し、屋外マスクの不要を宣言するまでになりました。

しかし、先進国中ワクチン接種が最も遅れている日本の3月末の新規感染者数は11人/日とイスラエルの約9分の1です。しかも、死者数(一週間の移動平均値)は2月3日をピークに減少傾向が続いています…

(山田桂一郎=まちづくり観光研究所主席研究員)

(トラベルニュースat 2021年4月25日号)

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