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外部環境の変化 今こそNATO廃絶の実践を

現在、欧州各国ではCOVID―19感染症に関する規制や自粛がほとんど撤廃され、基本的にマスクの着用やワクチンパスポートの提示義務などがなくなりました。国境を跨ぐ移動にも陰性証明書があれば入国の制限はなく、ビジネス客や観光客の移動も自由です。

しかし、2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻の影響により、人々の旅行やリゾートへの意欲は一気に吹き飛んでしまいました。ウクライナでの紛争が解決せず長期化することになると復活祭を迎える欧州の春のバカンスシーズンにも大きな影響が出そうです。

日本では、政府が18都道府県に適用していた「まん延防止等重点措置」を3月21日の期限で全面解除することを決定しました。これで飲食店に出されていた時短要請などがすべて解除されることになり、約2年に渡るCOVID―19感染症の収束が日本でも見えてきたかと感じていました。

しかし、3月16日に東日本大震災と同規模(マグニチュード7・4)の地震が福島県を中心とした東北地方で発生し、東北新幹線と高速道路の一部が運行停止、観光関連事業者などにも甚大な被害が出ています。もちろん、日本にもウクライナ侵攻の影響は少なからずあり、特に燃油高を中心とした物価上昇が市民生活にボディブローのように効き始めています。

世界をパンデミックに陥れたCOVID―19感染症や日本での地震などの天災。そして、欧州でのウクライナ侵攻や各地で散発的に起きるテロなどを事前に想定した事業活動はとても困難です。突発的で大規模な災害や災難が起きた時、その社会への影響は無差別です。特にあらゆる民間企業や事業者、自治体等が進めていた計画を根底から大きく狂わせてしまいます…

(山田桂一郎=まちづくり観光研究所主席研究員)

(トラベルニュースat 2022年3月25日号)

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