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行動制限のないGWを検証する 人員確保など受入体制整備が急務

今年のゴールデンウイーク(GW)は3年ぶりに新型コロナウイルスの緊急事態宣言やまん防措置が発令されることなく行動制限がない連休となりました。しかも全国的に人出が前年を大幅に上回り、各地で起きた混雑や渋滞を様々なメディアが連日報じていました。

某調査会社による位置情報データ(GW中日の5月4日正午時点)の分析結果では、前年に比べて約3割増から倍増したところまで地域によって大きな差が出ています。特に都心から近い軽井沢や箱根などは新型コロナウイルス感染拡大前の実績を超えるほどでしたが、国内屈指の人気デスティネーションである北海道や沖縄は前年よりは大きく回復したもののコロナ禍前の集客数には届いていません。

今年のGWは最長9連休も可能だったこともあり、全国各地でリベンジ&リバウンド消費による売上増や長期滞在が大きく期待されていました。しかし、結果は「安・近・短」を中心としたミニマム&マイクロツーリズムの流れを変えることはできませんでした。

インバウンドに関しては、相変わらず日本政府が上限1万人の入国制限を続け、観光目的の訪日外国人旅行者を締め出しているために苦しい状況が続いています。その一方でアウトバウンドは海外旅行へ出掛けることが可能となったため、ハワイを中心に新型コロナウイルスの入国制限が緩和されている国や地域を中心に復活の兆しが表れています。コロナ禍で海外旅行へ行きたくても行けなかった人たちの中でもビーチリゾート派は沖縄を代替場所としていたのですが、ハワイ渡航が解禁になったことで沖縄の集客には少なからず影響を与えたとも考えられます…

(山田桂一郎=まちづくり観光研究所主席研究員)

(トラベルニュースat 2022年5月25日号)

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