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テーマパークの転換 「量から質」で高収益を生む

今年の夏休みの間、SNS上では「若者のテーマパーク離れ」が何度か話題になることがありました。東京ディズニーリゾート(TDR)やユニバーサルスタジオジャパン(USJ)等のパス代が高くなり過ぎたことが原因であるとの指摘がウェブ上で拡散されています。

実際、TDRでは2023年10月からパークチケットを6パターンの変動価格制に変更したことで、1デイパスポートの最高額が1万円を突破しています。今年の夏休み期間では、8月10―17日の1週間が1万900円でした。もちろん、USJでも1デイスタジオパスの料金がTDRと同額の1万900円に設定されている日があります。

TDRやUSJは、コロナ禍における大幅な来場客減少の経験から、大量集客よりも個々のゲストの体験価値を向上することで一人当たりの客単価を上げ、収益性をより向上させようとしています。日本の二大テーマパークの経営方針が「量から質」へと大きく転換したことは、観光・サービス業全体に対する大きなテーゼと言えます。

実際、TDRを運営するオリエンタルランド(OLC)の2024年3月期通期全体の入園者数2630万人は、過去最高の2019年3月期の約8割の水準しかなかったのですが、2024年3月期の連結営業利益は前期比32%増の1467億円となり、2019年3月期の1292億円を抜いて過去最高益となりました…

(山田桂一郎=まちづくり観光研究所主席研究員)

(トラベルニュースat 2024年9月25日号)

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