座りずくめの疲れを癒す法
筋トレだけでよいのか? ストレッチも大事です。なぜなら、筋トレは筋肉を増やし力が出るようになりますが、硬くなってしまうからです。硬くなることは老化です。赤ちゃんの筋肉は柔らかい。だから生命力が旺盛なのです。大人になってからも筋力と柔らかさが必要です。
◎リサイクルするからだ
からだが硬くなれば毛細血管の血流力が弱体化します。しかし私たちのからだは、すばらしいメカニズムを備えています。これが、ノーベル賞を受賞した大隅良則・東京工業大学名誉教授が解明した世界初めての「オートファジー」の考え方です。オートファジーとはギリシャ語で、直訳すれば「自分を食べる」という意味。古くなった細胞を自分で壊し、新しい細胞につくりかえるというリサイクルシステムの一環です。これが老化予防と若返りに不可欠なシステムです。
◎筋肉を柔らかくほぐす
ところで運転や旅行などで、座りずくめによる疲れを癒す対策を考えておくことは極めて重要なことです。じっとしている姿勢を長く続けていると、筋は硬くなるので筋中の毛細血管の血流が悪くなり、酸素や栄養素、ホルモンなどを組織や細胞に十分送り届けることができなくなり、結果的に機能が低下してしまいます。
これを予防するには筋肉を柔らかくほぐしてやることです。入浴で筋肉を温め、筋や腱の緊張をほぐすストレッチが有効です…
(大山良徳=大阪大学名誉教授医学博士)
(トラベルニュースat 2021年7月10日号)
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