心遣いで無限に進化
小規模なのに人気が高く、予約が困難な某宿。拍車をかけて常連客に迷惑をかけないためか、マスコミには決して登場しません。よって事前情報がなく途方に暮れましたが、後から到着した常連らしき人が廊下で同行者に得意気に説明するのが聞こえました。
この宿では客室に冷蔵庫がなく、廊下の一角に設置したコンビニのようなガラス扉の冷蔵庫でジュースや酒類を格安販売。飲料の持ち込みも歓迎で追加料金の徴収がない上に、持ち込み専用の共用冷蔵庫も完備。さらに食事処にも持ち込み可能と聞き仰天しました。
なぜそこまで客の立場でサービスできるのか、あまりにも不思議なので持ち込み歓迎の理由を女将に聞くと「小規模宿では飲料の種類を十分に揃えられないので、好きな飲み物を自由に持ち込んで楽しんでいただくことにした」とのこと。斬新なサービスを考え出そうとしたわけではなく、純粋に「思いやりと心遣い」を発揮した結果だというのです…
(藤田聡=温泉研究家)
(トラベルニュースat 2018年1月25日号)
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