泊まらぬ理由 ジャム理論
2019年7月10日(水) 温泉専門家が勢揃いして、愛用宿を紹介する番組の収録に参加。文化人は薄謝が相場なので、積極的に質問をして自分の勉強の機会にしました。
宿は好みで選ぶのが正解ですが、似た宿ばかりでは飽きるもの。新発見を求めて他人の意見に耳を傾けると、一軒気になる宿が。以前から知っていたものの、自分なりの理由があり泊まらなかった宿でした。
私が宿に求めるのは、滞在中堪能し続けるに値する温泉の満足感に尽きます。しかし、この宿は料理が売りで、温泉の良さがまったく部外者に伝わってこない。露天風呂を一回貸切にできますが、後は内湯しか入れず、その時点で滞在が急速に色褪せる恐れが濃厚。宿泊予約を検討したこともありますが、結局泊まらなかったのです。
今回、実際に訪れた際にも懸案の内湯に真っ先に行きましたが、最初男湯になっている木造浴室はホームページの写真通りB級な雰囲気で魅力なし。貸切露天に入った後は失望するのが怖くて内湯に入れませんでした。
しかし、深夜の男女交代前に一度は入ろうと思って行くと、凄く落ち着ける浴場で驚愕。人は見かけで判断できませんが、温泉も同じだと反省。翌朝の男湯はタイル張りの広々としたもの。老舗宿のリノベーションで浴場も流用ですが、かえってかけ流しの良さがストレートに伝わり満足できました。
泊まらなかった理由の2つ目は…
(藤田聡=温泉研究家)
(トラベルニュースat 2019年10月10日号)
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