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出会いを重ねたTMC時代

旅館経営」誌に池田専務が発表した1961年(昭和36年)度吉田屋の計数資料は、「貸借対照表」「損益計算書」「経営分析表(多項目)」「客室、収容人員、収入金額からみた稼働率」「宿泊客分析(発地別、人員単位別)」「収支見込表」「損益分岐点算定表」など、経営の全容を惜しみなく公開したものです。ちなみに「減価償却前営業利益率」は23%でした。

池田専務については鴨川グランドホテル建築計画にあたって「旅館は客室で稼ぐ商売だから客室総面積が延べ床面積の40%以上を占めなければならない」と強調されていたことが印象に残ります。

外房の海に面して1965年にオープンした67室の鴨川グランドホテルは、前年度採用を含め高校新卒約百人のルーム係を代表とする接客サービスを最大のセールスポイントとし、鈴木社長は常々、彼女たちを「家に訪ねてきた親せきを迎える気持ちで接客するように」と教育していました。茶道・華道を含め礼儀作法を教育され、和服で接客する彼女たちは、顧客から「うちの嫁に」と求められることが多い、と専らの評判でした。

さて私が入社した観光経営センター(TMC= Tourism Management Center)の話。出身母体の日本マネジメント協会社長の駒井進さんには可愛がられ「コンサルタントは給料の3倍稼がないとだめだぞ」と教えられました…

(佐藤陸雄=元リーコ代表取締役)

(トラベルニュースat 2020年7月10日号)

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