旅館塾での出会い
JTBトラベランドが旅館経営者二世を対象に98年6月から翌年3月まで、異なる旅館で1泊2日の勉強会を年6回行う「旅館塾」を中部地域対象に開催。30人強の参加で、以後00年3月まで関東、関西と合計3支部、18軒の旅館で実施した。
敬称略でタグの阿部高、柳建築設計の河合篤司、蒼設備設計の中村正弘、西武文理大学の松坂健、トラベの竹原和利、そして私の6人が常任講師で、1人70分講演。JTBの井門隆夫さん以下、豊富なゲストを交えた講師陣の味のあるお話は、私も大いに勉強になった。私の担当テーマは「時事問題」で、毎回最初に講演。
会場となる旅館では、それぞれ見学、質疑応答も行う。宿泊の部屋割は講師も受講者も、主催者トラベの人たちも10畳5人と一般団体客と同じ。講師、主催者たちは深夜2時ごろまで話に花を咲かせており、第1期3回目から16回すべてに取材参加された当時のトラベルニュース編集長奥坊さんも輪に入り、受講生も数名参加。3期で80人近い経営者二世と知り合い、有意義な勉強会だった。
「JTB旅連ニュース」99年5月号の巻頭4ページに書いた「旅館・ホテル活性化のキーワード」が好評で、コピーを全旅館に配布した旅館組合もあったとのこと。「ルームキーを複数に」「車座の宴会」「旅館ブライダル」など数十項目を提言し、熱海後楽園で講演した。上智大同学科で1年先輩のJTB藤本代表取締役専務も「ああいう具体的な記事がありがたい」と喜んでくれた。
もちろん旅館塾でも発表しタグの阿部さんが「70分がアッという間に過ぎました」と。
これは99年4月に日立造船情報システムに依頼された日本横断旅行での講演でも教材とした…
(佐藤陸雄=元リーコ代表取締役)
(トラベルニュースat 2024年3月10日号)
- 環境立国への胎動(24/11/19)
- 変化に鈍感な旅館・ホテルは生き残れない(24/10/17)
- 経費削減事例集(24/09/13)
- 立教大学大学院観光学研究科(24/07/17)
- 流れた「RYOKAN」(24/06/17)
- 講演と判りやすい見出し(24/05/16)
- 21世紀における観光旅館の経営方策(24/04/17)