「城泊」超富裕層向けのコンテンツ
日本初の城泊(しろはく)は、熊本地震がきっかけであった。2016年4月に起きた熊本地震により熊本城が大きな被害を受けた(被災当時は熊本城単体の復興額が300−400億円と見込まれ、現時点では全体で600億円を超えている)。
復興にあたって多額の予算が必要となることから、何かしらお手伝いできないものか、また、観光復興の目玉になるものはないか、との思いから出てきたのが「城泊」である。
城は地域のランドマークでありシンボルである。城を支配するものは地域の権力財力を持つものであり、権力者の象徴でもあった。
であるなら、城に一時でも宿泊滞在するものは城に対する対価を大いに支払うべきである、という考えから超富裕層向けの宿泊滞在施設、滞在コンテンツになり得ると考えた。国の観光会議においては、熊本城を復興する際には宿泊施設機能を持たせ「1泊1億円!」での設定により数年で回収できる!と力説した。
がしかし、その時点では一定の評価はされたものの具体的な取り組みとはならなかった。ただ、地域の資産である城を今までとは違う形で活用することによって、新たな地域の観光経済を創ることができるとの信念のもと、城をもつ全国の自治体に働きかけた…
(百戦錬磨・観光創生班)
(トラベルニュースat 2020年7月10日号)
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