2つの観光圏の提携
観光庁が認定した観光圏は48あり、現在観光プラットホーム事業が進められている。観光圏の取り組みは広域でありすぎてまとまりがつかないといった声を聞く。加えて具体的な成功例もあまり耳に入ってこない。
そういったなか、四国の「にし阿波観光圏」(徳島)と「四万十・足摺観光圏」(高知)が連携した取り組みを行っていくことを決め、まずお互いをもっと知ろうということで、交流事業を始めた。
詳細については今号の四国特集をご覧いただくとして、2つの観光圏が提携した取り組みを行うのは全国で初めてではないだろうか。観光圏といっても全域ということではなく、宿泊重点地域という宿泊をベースにした関係機関で「できることから」進めていくという。
すでに交流は始まっており、今年1月に足摺側からにし阿波側へ研修会を行い、この8月にはにし阿波側から足摺側へ出向き交流会を開いた。9月には若手同士がインターネットでの共同事業や地域のあり方などを話し合う会合を持った。
こういった連携の場合、すぐ旅行商品の開発や集客云々といった話になりがちだ。その考えも大事だが、利益から入ると失敗しやすい。次世代の若手育成から入ったことは派手さはなく地道だが、評価したい。
(トラベルニュースat 11年9月25日号)