定額給付金をねらえ 各地・各社で需要喚起にプランづくり(3)
旅行会社ではJTBが3月27日に、エース商品として1万2千円宿泊プランを発売した。
旅行会社は―
首都圏発のプランには東北、関東甲信越、静岡の宿泊施設28軒が参加。館内利用券かガソリン券1千円分が付き、大人1泊2食で1万2千円。期間は4月1日―7月17日の平日限定。4月3日の時点での予約は数十件にとどまっているものの、JTBでは「給付金支給が本格化すれば動きも出てくると思います。給付金に限らず、今後もあらゆる機会をとらえて旅行需要を喚起していきたい」と話す。
また、中部発では「定額給付金で行こう」宿泊プランを4種類設定した。 「1泊3食北陸」「1泊3食飛騨」「1泊夜食東京ディズニーリゾート」「1泊食事なしユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の4プラン。テーマパークプランにはワンデーパスポートが付く。北陸、飛騨プランは3月23日―5月30日の設定で、料金は1万2千円。3月19日に発売した。
JTB西日本が3月7―12日の6日間限定で募集した1万2千円のモニター料金で中国・上海や大連に行く「春爛漫・家族で楽しもう!春休み行っチャイナモニターツアー」には、募集定員135人に対して8170人が応募した。ツアーは4月4日から実施された。同社では「今後の中国商品の展開に生かしたい」としている。
日本旅行も3月23日、定額給付金で行く宿泊プラン「バラエティBOX12000」をインターネット専用で発売した。全国65の宿泊施設が参加し、期間は4月1日―10月31日。1泊朝食2人で1万2千円や、1泊3食プラン、お土産付きなど特典を用意した。
鉄道・航空会社は―
JR西日本は4月8日から、1万2千円で山陽新幹線・在来線特急の自由席を含め2日間乗り放題の「西日本パス」を売り出した。JR西日本とJR四国の全線、JR九州の一部で利用でき、5月8日―6月29日の金・土・日・月曜日の設定で、休日1千円の高速道路通行料に対抗するねらいもあるという。
1人1万2千円の2日間用パスは、乗り放題のうえ、普通車指定席も4回利用できる。2人以上から受け付け、子どもは半額。子どもだけの利用はできない。目的地では、駅レンタカーが24時間2千円で借りられるほか、JR西日本管内の主要観光地で観光施設入場券や路線バス乗り放題券をセットした「ミニぐるりんパス」をパス利用者に限定して販売する。
例えば大阪―長崎を往復した場合、新幹線や在来線特急の普通車指定席利用で通常3万2520円かかる。西日本パスだと63%、2万520円も得になる。そのほか1万6千円のグリーン用や3日間用なども設定している。
日本航空は3月10日、往復航空券と宿泊がセットで、最低価格が1万2千円からと2万円からの「給付金ツアー」をインターネット限定で発売した。期間はゴールデンウィークを除く4―5月。1万2千円からのコースは羽田―山形。2万円からのコースは羽田―大阪、札幌―花巻、名古屋―仙台、福岡―大阪など。
全日空も「定額給付金記念超割」を発売する。全国どこへでも8千―1万2千円で利用できる。座席数限定で期間は6月30日―7月6日。発売期間は4月24日―5月15日。先行予約あり。
定額給付金は、国民1人あたり1万2000円(65歳以上と18歳以下は2万円)が支給される。
(トラベルニュースat 09年4月10日号)