日本温泉協会、創立80周年記念しイベント(2)
9日には横浜市のホテルニューグランドで日本温泉協会創立80周年記念式典を開いたほか、創立80周年を記念して誘致した国際温泉気候連合会(FEMTEC)の年次総会を、11日に群馬県草津温泉で開いた。
横浜で式典と国際会議 海外12カ国から130人が参加
80周年式典やFEMTEC総会には海外12カ国から130人が参加、箱根温泉や草津温泉を視察した。
このうち80周年記念式典では、瀧会長(FEMTEC副会長)が1929年の会発足以降の歴史を紹介しながら、特に、協会が温泉の保護と適正利用の観点から地熱発電への反対運動を継続してきたことや、天然温泉表示看板の普及に取り組んできたことなどを成果として紹介し、協会が果たしてきた役割を強調した。
また、85年にFEMTECに加盟し、以降、温泉を通じた国際交流の推進に取り組んでいることに触れ「諸外国に学びながら、一方で、日本の温泉文化を世界に発信していきたい。日本政府が進める観光立国の一翼を担うのが温泉だと確信しています」と話した。
来賓からは本保芳明・観光庁長官が「『温泉大国日本』を世界に定着された協会の功績は大きい。日本が、将来的に3千万人の訪日旅行者を目指すなか、温泉は世界に誇る魅力ある資源です」と祝辞を贈った。
ウンベルト・ソルメーニ・FEMTEC事務局長は「日本が温泉というゴールドを持っていることにお祝いを申しあげたい。日本の温泉こそ、真のゴールドであり、世界にもっと知られるべきです」と、一層の情報発信に期待を示した。
また、式典では80周年を記念して表彰式が行われた。温泉の研究や温泉文化の普及に貢献したとして甘露寺泰雄さん(中央温泉研究所常務理事)、野口冬人さん(旅行作家)、山村順次さん(城西国際大学教授)、綿抜邦彦さん(東京大学名誉教授)の4人を表彰した。
(トラベルニュースat 09年11月25日号)