観光予算も"仕分け"(3)
観光庁は11月30日、東京・霞ヶ関の庁舎会議室で第2回「観光圏連絡協議会」を開き、観光圏事業の進捗状況や来年度以降の事業予定などについて説明した。全30観光圏や関連省庁、旅行会社から150人が参加した。
「めりはり重視」 観光圏連絡協で観光庁が要請 仕分け結果に厳しい声
観光圏整備を担当する観光庁観光地域振興課の笹森秀樹課長は、観光圏事業が行政刷新会議の事業仕分けの対象になり、当初の来年度予算要求から8割減とされたことを報告。仕分け人のヒアリングに対し観光圏の現場事業者が費用の根拠をキチンと説明できなかった例をあげ、「観光庁と(観光圏の)現場の意思疎通ができていない」と、事業に対する理解度の低さを槍玉にあげていた。
その上で、連絡協議会の出席者のほとんどが行政関係者であることに不満を示し、「事業者を連れてきてほしい。今後も財務省の厳しいチェックがある。キチンと説明できるようにしてほしい」と要請した。
一方、来年度以降の観光圏整備については、厳しい査定はされたものの今年度の2倍の予算と見通しを紹介し、ハード面では(1)広域情報を提供できる観光案内所の整備(2)歴史的建造物の修復・復元し情報提供機能を持たせる事業―が補助の対象になることを説明した。
また、個々の観光圏について、4つの観光圏で旅行会社が旅行商品化を進めている一方で、成果の上がらない観光圏に対しては「厳しい措置」を検討すると話し、来年3月までに(1)圏域全体の地図(2)広域パンフレット(3)観光圏ホームページ―があることを評価のポイントとしてあげていた。
(トラベルニュースat 09年12月10日号)