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2011年の観光業界を占う 14人が一字で表す「観」字検定(4)

今年は、昨年の上海万博や平城遷都1300年祭といった大イベントはないものの、九州新幹線全通やLCCの就航など様々な話題が。さて、今年の観光のムーヴメントは―。

LCCや新幹線 「戦国」もブレーク

井門さんは「LCC効果で海外旅行が脚光を浴びる」とアウトバウンド隆盛を予測。インバウンドは玉置さんが中長期的の条件付きながら中国、韓国の躍進を挙げる。「落ちる理由がない。観光先としての日本はより大きくなる」。エリアは「温泉やスキーなど日本の特異性がある観光地、買い物天国として秋葉原や銀座は引き続き好調」とみる。

国内はどうか。「戦国ブームはさらに高まり一気にブレーク」と読むのは名古さん。「和文化の回帰や歴女の定着、大河ドラマ『江』と材料は揃った。武将おっかけ型でなく、直接旅につながるような城と城跡めぐりが流行る」と期待を込める。

また、九州は、九州新幹線全通で中国・関西との往来の活性化が見込まれ「3時間圏になると人は大きく動きます」。

総体的には、永山さんは「大イベントなどが動機の旅行は一段落し、小さい動機の組み合わせで動向が左右される」とし「日々の娯楽や買い物の延長線上に旅行を組み込む力が問われる」と提言する。井門さんは、有給休暇は海外に使ってしまい「国内は日帰り化が進行。特に地方の観光地や旅行会社が苦戦するだろう」と国内観光活性化の鈍化を危惧する。

短期間での不況打破は困難という観測から「導線が確保できるターミナル型集客がより盛んに」(玉置さん)、「手軽で低価格な旅館、沖縄や北海道もロードサイドホテルが売れそう」(井村さん)という見方も。

(トラベルニュースat 11年1月1日号)

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