雇用を守るために 協同組合大阪府旅行業協会、パソナと連携で「在籍型出向」(2) 「人が財産」の旅行事業の継続促す
「近隣の旅行業協同組合にも紹介を」
パソナでは、フレッシュキャリアアッププログラムで約3千人の出向者を受け入れる予定。すでに航空会社や都心の集客施設などから若手出向者300人あまりが淡路島で働き、暮らしているという。
OATAとパソナグループの接点は昨年、組合員の研修旅行を淡路島で行ったことがきっかけ。その後、当時事業部長だった笠舞紀伴専務理事がOATAクーポン契約を勧め、淡路島の一連の施設が契約。今年2月にはパソナグループが自治体から受注した事業の臨時雇用をOATAに打診、組合員従業員の中から5人が在籍型出向の形で就労した。
今後、OATAでは在籍型出向を組合員にあっ旋し、旅行需要が回復した時に人材を確保するためにも「人が財産」の旅行事業の継続を促す。
鈴木理事長は「コロナ禍の危機的な状況で、従業員の雇用を維持するために待ったなしです。組合の役割として、組合員の事業が継続できるよう様々な取り組みを進めていきます。パソナグループとの連携もその一つであり、近隣の旅行業協同組合にも紹介したい」と話していた。
【産業雇用安定助成金】 雇用維持を図るため、厚生労働省が今年2月に新設。コロナ禍により業績が悪化した企業の従業員が人手の足りない別の企業で働くことを支援する、いわゆる「在籍型出向」を促す制度。日額1万2千円を上限とし中小企業は10分の9を助成する。出向初期経費も一部助成。厚労省では今年度の当初予算で約580億円を計上しており、4万3千人あまりの利用を見込む。航空会社などはすでに制度を利用し在籍型出向を行っている。
(トラベルニュースat 21年5月25日号)
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