KOUGEIツーリズム 北前船交流拡大機構と地域連携研究所、北陸復興支援策として提言(2) 地域の歴史を観光に生かす
アウトカムとインバウンドの両輪で
観光庁の竹内観光資源課長は、3月11日から1週間ほど能登半島地震の被災地に滞在。「北陸新幹線の敦賀延伸を迎え金沢は明るい雰囲気だったが、輪島や和倉温泉といった北部地域の復興はまだ道半ばだった」。今後に向けて、なりわいの再建が大事であり、輪島塗など伝統工芸品をはじめとした商品販路の再構築の必要性などを語った。
また「伝統工芸品の世界展開に向けては、インバウンドにしっかり結び付けていくことが重要。日本に訪れることは、産地の風土や直接触れる機会につながる」と、外国人観光客への発信、体験コンテンツの提供を含めたアウトカムとインバウンドの両輪で進めていく必要性を説いた。
跡見学園女子大学の篠原靖准教授は「被災地域には、縄文時代から伝統技法が引き継がれている輪島塗や九谷焼といった伝統工芸品があるが、職人が被災して離職が進んでいる。ミラノフォーリサローネでの備前焼・曲げわっぱの世界展開を皮切りに、輪島塗をはじめとした伝統工芸の世界への発信、職人の魂を伝承、伝統工芸品を通じた観光振興に努めていくことが、被災地である北陸支援につながる」。その手法として、新たに「KOUGEIツーリズム」を提案し、参加者からの同意を元に観光庁に支援を求めた。
(トラベルニュースat 2024年5月25日号)
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