手弁当で地元と協働 関西各府県旅行社有志が石川県・滋賀県で取り組み(2) おごと温泉でコンテンツ開拓
クルーズと昼食 地元と協働で魅力づくり
関西の旅行会社有志で8月1日に行ったのは「おごと温泉周辺観光と琵琶湖浪漫クルーズ」。大阪府、京都府、奈良県のほか地元滋賀県の旅行会社から30人が参加。おごと温泉の旅館関係者や大津市周辺の観光施設、琵琶湖でクルーズを運航する船会社も同行し、琵琶湖の新たなコンテンツ開発に協働した。
旅行会社の一行ははじめに、大津市の円満院に立ち寄った。初めて訪れたという旅行会社がほとんどで、重要文化財の宸殿(しんでん)や名勝史跡の三井の名庭を高評価。合わせて、江戸初期に縁起物として旅人に描き売られた神仏画を展示する「大津絵美術館」などにも興味を示していた。
琵琶湖汽船のミシガンやリオグランデをはじめ大阪水上バスなども造船する杢兵衛造船所では、創業150年を超す老舗造船所の説明を聞きながら施設見学。
このあと、おごと温泉港から同造船所の「屋形船四季」に乗り込み、湖上からの景色を楽しみながら、同港すぐの場所で営業する積み込み仕出し弁当を食べ、地元関係者との意見交換を行った。
旅行会社からは「コロナ禍以降、昼食場所が少なくなり困っていたが、クルーズを兼ねての昼食はありがたい存在。円満院のように湖周辺にはまだまだ発掘されていない資源もあり、貸切クルーズと組み合わせた商品化の可能性を大いに見出しました」。
おごと温泉関係者からは「人手不足から昼食を受けることが困難になっている中、地元の船会社や仕出し屋と組んで琵琶湖、おごと温泉というエリアの魅力を中小旅行会社の皆さんに評価いただいてうれしい。宿泊のみならず日帰りでも多くのお客様をエリアに送客いただきたい」と話した。
(トラベルニュースat 2024年8月25日号)
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