新たな旅の価値発信　ツーリズムＥＸＰＯジャパン２０２４開催（1）　目標超える18万３千人が来場

日本観光振興協会（日観振）、日本旅行業協会（ＪＡＴＡ）、日本政府観光局（ＪＮＴＯ）は９月26―29日、世界最大級の旅のイベント「ツーリズムＥＸＰＯジャパン２０２４」（東京都江東区・東京ビッグサイト、以下ＴＥＪ）を開いた。２年ぶりの東京開催で、会期中の来場者数は目標の18万人を超える18万２９３４人だった。新たな旅の価値、進化する「日本」を発信した。

進化する観光日本を発信

今年で10回目となるＴＥＪの総合テーマは「旅、それは新たな価値との遭遇」。世界80の国・地域、国内から47都道府県が参加し、出展ブース数は２０２３年の１４４２小間を上回る１６２４小間で、そのうち約４割が海外からの出展となった。また、若者の旅行離れに向けた対策として、ＴＥＪ実行委員会が業界日（26、27日）に観光を学ぶ学生４５００人を招待したほか、展示会のアカデミーコーナーには過去最高となる教育機関14校が出展した。

開会式では国内外の観光リーダーが登壇。冒頭、日観振の菰田正信会長が「国内旅行やインバウンドは堅調だが、海外旅行はコロナ前の約６割と回復途上にある。今年は海外渡航自由化60周年の記念イヤーであり、海外旅行活発化の契機にしたい」とあいさつした。

観光庁の祓川直也長官は「国内外から多くの事業者を招いたＴＥＪが日本と世界の観光を発展させる機会となる」とＴＥＪを契機とした誘客拡大に期待を寄せた。

ＵＮツーリズムのハリー・ファン太平洋部部長は「アジア・太平洋の観光需要は日本がけん引している。観光業界をより成功に導くためには、サステナブルツーリズムが必要。持続可能な観光の未来につなげていきたい」と述べた。

このほか、岸田文雄首相（当時）や東京都の小池百合子知事がメッセージを寄せ、日本の成長戦略の柱となる観光産業に期待感を示した。

主催者会見では、ＪＡＴＡの髙橋広行会長、日観振の最明仁理事長、ＪＮＴＯの蒲生篤実理事長が開催概要などを説明した。25年４月13日に開幕を控える大阪・関西万博について２０２５年日本国際博覧会協会の髙科淳副事務総長が会場の完成イメージ図や見どころなどを紹介した。スペシャルサポーターとして「世界で一番旅が大好きで旅に対する愛は誰にも負けない」という俳優の山口智子さんは「人生における感動はほとんど旅からいただいた。旅の醍醐味は体験であり世界、地球をもっと知ってもらいたい」と呼びかけた。

（トラベルニュースat 2024年10月10日号）

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