宿泊産業の「サスティナビリティ」 全旅連青年部第3回宿フェス(1) 2日間で3万1千人来場
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(塚島栄太部長=長崎県・ホテル長崎)は2月5―6日、東京都江東区の東京ビッグサイトで「第3回宿観光旅博覧会(宿フェス)」を開いた。宿泊産業の「サスティナビリティ」をテーマの一つに掲げて実施した。
温泉文化アピール
今回の宿フェスは全旅連青年部が中心となって全国47都道府県がブースを出展し観光や物産のアピールを行ったほか、日本全国の多彩な食文化を楽しめるグルメブース、全国の宿泊施設で利用できる総額1千万円の宿泊券が当たる大抽選会、温泉むすめのトークイベントが行われた。両日ともに多くの参加者で賑わい、2日間で3万1千人が来場した。
5日のオープニングで塚島部長は「宿フェスは国内旅行の活性化を目的としたイベントで、地域固有の文化を発信し宿泊観光産業を明るい未来へ進めていくためのものです。今年は47都道府県から500を超える地域の皆様に集結いただき感謝したい」とあいさつ。

開会式であいさつする塚島部長
全旅連の井上善博会長は「観光を日本の基幹産業へとの強い思いで取り組んでいただいている青年部の皆さんには頭が下がる思いです」と全青年部員にエールを送った。
初回から3年続いて会場を訪れた菅義偉元首相は「我が国の観光にとって宿泊施設の魅力向上はもっとも大事なことです」と述べ、2028年のユネスコの無形文化遺産を目指す「温泉文化」について言及。「地方の誘客につながる有力な観光資源で私も微力ながら尽力したい」と話した。
菅元首相のあいさつを受け温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録を応援する「知事の会」事務局の山本一太事務局長(群馬県知事)は「温泉文化アンバサダー」に歌舞伎役者の市川團十郎さんが就任したことを報告。「皆さんと力を合わせて運動を前に進めていきましょう」と呼びかけた。
翌6日には温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録に向けて活動してもらう「温泉文化大使」の任命式が行われ、入浴剤を販売するバスクリンの三枚堂正悟社長らが新たに就任した。
さらに、温泉文化の無形文化遺産登録実現に向けた取り組みの一環として「風呂桶で作った最大の文章」に挑み、従来の1千個を上回る1126(いい風呂)個の風呂桶で「温泉文化×ONSEN」の文字を作成。ギネスの世界記録に認定された。

ギネスの世界記録に認定された
1126個の風呂桶の文字
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