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ママの望みを叶えます 異業種間ブランド「Womama」(2)

ウーママは、紙オムツや化粧品などを取り扱うP&Gが音頭を取り、JCBや日比谷花壇、大塚製薬など8社共同で、乳幼児を育てるママにターゲットを絞って製品やサービスを提供しようというプロジェクト。JTB西日本はブランド立ち上げ時の2006年1月から参画している。

乳幼児連れの"お出かけ"提案 JTB西日本

現代のママは、独身のころ海外旅行や高級レストランの食事が日常化していた世代で、ママとなっても女性として輝いていたいニーズは高いはずだという、P&Gの呼びかけに応じた。

「まったく初めての分野なので、いきなり旅行商品化してもリスクが大きい。ホップ、ステップ、ジャンプの3段階で取り組んでいこうと、まずは日帰りで、ママたちのニーズを聞き取ることから始めたんです」。初期からプロジェクトに関わる団体旅行大阪中央支店営業四課の人見能暢課長はこう話す。

P&Gがネット調査をする一方、人見さんらも2―3歳の子どもを持つ女性社員のヒアリングを社内で重ねた。すると思いのほかママたちの"お出かけ欲求"が高いことが分かった。いいレストランで食事がしたい、たまには温泉旅館でゆっくりしたい。だけど子どもはいつ泣き出すか分からない、周りの人に迷惑がかかる...と。

人見さんは、こうしたママが抱える不安を取り除くことは自分たちでもできるのではないかと考えた。そこで企画したのが一流ホテルのレストランを貸し切った子連れランチ。06年3月26日、ザ・リッツ・カールトン大阪は開業以来初めてというほどのベビーカーの行列が連なった。

「バンケット(宴会場)を1日レストランにしたんです。ちゃんとテーブルを並べて、1家族1テーブルとし給仕の方にもついていただきました」。大人にはコース料理、子ども向けには特別メニューを提供。アレルギー体質の子どもに配慮した料理も用意した。レストランの一角には、ベビーシッターを配置した子どもが遊べるスペースや授乳コーナーも。

これらは、すべてヒアリングを基に準備した。「いい食事はしたいけど、子どものことも気になる。それなら食事中も目の届く場所に遊び場を作ろうということですね。つまり、ママたちは女性として輝き続けたい思いもあるし、いいママでもありたいわけです。その実現のお手伝いを我々がするという方向性が明確になりました」。

告知は、ウーママのホームページだけだったが定員の180人はすぐに売り切れるほどの反響だった。「正直、大阪のマーケットがどんな反応をするか不安もあったんですが、ホテルの協力もあって想像以上の結果でした」という。

「ウーママレストラン」はその後、東京などでも実施した。計5回で目標の500人に対し、740人を集客。確かな手応えを感じると同時に、人見さんたちは参加したママの声を収集しながら、次のステップに進むことを決断した。

(トラベルニュースat 08年1月25日号)

ママの望みを叶えます(3)に続く

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