HOK連絡会設立 大阪・京都・兵庫の3旅行業協同組合(2) 旅行業の「三都物語」に
受入から“活性化”に期待の声
兵庫県旅行業協同組合と協同組合大阪府旅行業協会、京都府旅行業協同組合の3者による「HOK連絡会」。4月23日に開いた設立会議では、会則や事業内容を固めた。
事業については(1)各組合が造成した旅行商品の共同販売や旅行商品の開発・研究・共同受注(2)協同組合のための調査・広報・研修―などを行うこととした。運営は3組合で選出した役員を委員とし、年3回委員会議を開く。委員会議は持ち回りの当番制で当番組合が主催・運営する。
設立会議では意見交換も行われた。各団体から挙がった意見の要旨は次の通り。
受入機関からは「スケールメリットでこれまで以上の送客をもっとも期待している。我々も諸条件を決めながら、売りやすいプランを提案したい」「3つの協同組合でしかできない内容の商品づくりができることを望んでいる」という期待感が示された。
また「実績を出せれば受入機関の会員増強にもつながる」「現地旅館の精算担当者はクーポンの関係で各組合のことは知っているが、それ以外には知られていないのが現実。大手旅行会社の商品の多くを中小旅行会社が売っていることも知らない。HOKの事業で組合に対する現地旅館の認識が変わることを期待している」と認知度向上につながるという評価する声が挙がった。
さらに「JR西日本のキャンペーン『三都物語』のように、京都・大阪・兵庫の中小旅行会社がHOKの様々な取り組みを通じて3つの組合を活性化できる存在になってほしい」とエールも。
3組合の役員もそれぞれ決意を示した。京旅協の役員は「着地型旅行商品を造成しているが、組合員が少ない我々だけでは販売しにくい。182社であれば販売がしやすくなる」「現地旅館へ中小旅行会社=組合という存在がアピールできる組織に育てたい」。
兵旅協の役員は「個々の旅行会社の商品力が落ちているなか、HOKでしかできない企画商品を造成し、組合の存在を示したい」「3組合が交流することで刺激を受けた。これから兵庫県でしかできない着地型商品を造っていきたい」。
OATAの役員は「3つの組合が結束することで力が3倍になるのではなく、4倍にも5倍にもなると思っている。この組織は組合の活性化という目的もあるが、あくまでも組合加盟の旅行会社の利益につなげることが根本の『組合員のための組織』だ」「我々は旅館の在阪案内所に支えられていることを忘れてはならない。HOKの企画商品は在阪案内所を通して行い、案内所の存在感を示したい」と話していた。
(トラベルニュースat 18年5月10日号)
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